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当社を設立する以前、私はハウスメーカーから系列のシンクタンクに出向し、ユビキタス社会の研究会を主催していました。「2015年の住まいはどうなるか?」をテーマに、ITや家電、設備、自動車など、関連するであろう企業の方々にお集まりいただき、お互いが明らかにできる範囲で情報を提供し合い、議論を重ねていたのです。
当初はテクノロジーの観点から将来の住まいについて考えていたのですが、色々な知見をお持ちの方たちと話し合いを続けるうちに、働き方や家族のあり方の変容など、社会の変化についてきちんと見ていかなければいけないと思うようになりました。「コミュニティをデザインする」というコンセプトが生まれてきたのは、この頃からです。
大きな歴史の潮流の中で、現代における政治・経済、あるいは社会の問題を考えていくと、必ずコミュニティの問題に突き当たります。社会現象で言えば子供を虐待する親やひきこもり、ニートの増大、治安の悪化…。家族や地域社会など、コミュニティの弱体化がもたらしている現象は枚挙に暇がありません。
一方、企業に目を向けると短期的な利益の追求による社会への悪影響が問題になり、いかに社会と共生していくかが大きな課題になっています。また、行政も中央統制型のシステムが行き詰まり、道州制の導入が現実味を帯びるなど、地方分権でこれまで国が担ってきた役割をできるだけ地域、市民が果たしていこうとする流れが強まってきました。
このような社会の潮流を見ていくと、産・官・学・市民という枠組みによる取り組みには限界がある、と考えざるを得ません。今、私たちが抱える問題を解決し、持続的な社会を実現するためには、既存の枠組みを乗り越え、境界を融合し、産業主導ではなくヒトを中心に据えた新たなコミュニティをデザインする必要があるのです。
この社会的に重大な役割を担うべく、私はコミュニティデザイン研究所を設立いたしました。 |
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